『LIMBO』はイライラ雰囲気ゲー

運命に逆らい、妹を探して少年は LIMBO の世界に足を踏み入れる Steam:LIMBO
『LIMBO』は2011年8月に発売されたもう10年以上前のゲームだが、古臭さはまったく感じられない。
雰囲気の創り出し方は圧巻でありながらも、プレイヤーをイライラさせる部分もあることは否めない。それでも、このゲームは独特の魅力を放っている。
エンディングまでのプレイ時間は4時間くらい。
良かった点
奇妙ながらも心惹かれる世界
『LIMBO』は、言葉の説明が一切ない中で、謎めいた世界を進んでいく。正直、ストーリーはさっぱり分からないが、落ち着いていながらもダークな雰囲気は居心地の良さと悪さが同居しているようで、プレイヤーを不安と安らぎの狭間に引き込む独特の魅力を放っている。
白黒の美しいグラフィックと控えめながら印象的なサウンドが没入感を高めてくれる。
最先端の技術を駆使しているわけではなくセンスで勝負しているような作品なので、発売から10年以上経っても色褪せない。
ちょうどいいボリューム
とりあえずエンディングまでで4時間くらいかかった。
ちょっと短いと感じる人もいるかもしれないが、私はちょうどいいと思った。延々と同じようなことをするのではなくさらっと終わらせてくれて読後感(プレイ後感?)が良かった。
チャレンジングな実績も用意されているので、やり込もうと思えばクリア後に2周目、3周目に挑戦することもできる。
イマイチな点
シビアな操作を求められてイライラ
『LIMBO』は横スクロールの2Dアクションパズルゲーム。初見殺しのギミックが多いので、トライアンドエラーを繰り返し、何度も死にながら覚えて進んでいく。
序盤は楽しくプレイできるものの、終盤になるとシビアな操作が要求されるようになる。パズルの解き方は分かっていても、タイミングが合わずに先に進めない状況が続くことで、イライラが募ってしまう。操作性があまり良くないのもイライラの原因となっている。
直前からリトライできるのは良かったが、もう少し気持ちよくプレイできるようにしてほしかった。
週末、ちょっとダークな世界に出かけてみては?
2023年4月時点の定価は1,200円。この価格だと若干高い気がするが、セール時には300円程度で購入できる。
週末にサクッとプレイできるボリューム感であり、日常から離れてダークで幻想的な世界を楽しみたい方にはぜひおすすめしたい。