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今さら観た『スタンド・バイ・ミー』は確かに名作だった

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スタンド・バイ・ミー

12歳の夏、仲良しの少年4人は森の中へ死体を探しに行く…。"ひと夏の思い出"を経て大人へと近づいていく少年たちの友情を描き多くの共感を呼んだ青春映画。 スタンド・バイ・ミー - Netflix

今さらながら『スタンド・バイ・ミー』を初めて観た。『STAND BY ME ドラえもん』ではなく(それでも今さらだけど)、1986年に公開されたロブ・ライナー監督の『スタンド・バイ・ミー』。「ウェンザナイッ」の『スタンド・バイ・ミー』が主題歌になっている『スタンド・バイ・ミー』だ。

名作と語り継がれる作品はやっぱり名作だった…。

なぜ今『スタンド・バイ・ミー』を観たのか

なぜ今『スタンド・バイ・ミー』を観たのかというと、マヂカルラブリー・野田クリスタルがラジオで『スタンド・バイ・ミー』を観た話をしていたからだ(マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0、2022年5月12日放送回)。

その話をふと思い出して、Netflixで配信されているのを観た。

名作はやっぱり名作

観る前は「ただ死体を探しに行く青春ロードムービーなんでしょ」と思っていた。確かにそれも間違いではないが、この物語はそんな単純なものではなかった。

1時間半にも満たない短い作品だが、キャラクター造形がしっかりしていて、プロットにも無駄がない。自己のアイデンティティを模索する思春期特有の葛藤がリアルに描かれており、彼らの葛藤と成長が観る者の心に深く響く。

初見だった自分にとって特にびっくりしたのが仲間との関係だけじゃなくて兄弟や親子の関係もしっかり描かれているところ。なんとなく仲間内だけの話かと思っていたが、全然それだけじゃなかった。

リヴァー・フェニックスのカリスマに心奪われる

メインの少年4人はみんな演技がうまかったが、中でも輝いていたのがリヴァー・フェニックス(ホアキン・フェニックスのお兄さん)。圧倒的な存在感を放っていた。問題を抱えた家族の中で育った、誤解されやすい少年クリス・チェンバースを見事に演じている。

クリスというキャラクターそのものが魅力的であるのはもちろんだが、リヴァー・フェニックスの演技力によってその脆さと強さが同居した儚い雰囲気が強烈な印象を残している。

若くしてドラッグのオーバードーズで亡くなってしまい、その才能が失われたことは残念でならない。

レッチリのジョン・フルシアンテとはドラッグ仲間で、最期にはフリーが救急車に同乗して看取ったと伝えられている。

名作は時代を超える

もう40年近く前の作品で、古典と言ってもいいくらいだけど、名作は時が経っても名作であり続ける。未見のあなたはぜひ観てみてください。パイ食い競争のシーンだけはあまりにチープでちょっと笑ってしまったけど、それ以外は今見ても問題なく楽しめると思う。

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